東京の下の方の島はどこ?伊豆・小笠原の全貌と行き方を徹底解説
日本地図を広げたとき、太平洋の南側へ点々と連なる島々を目にして「あの東京の下の方にある島々は一体どこなのだろう」と疑問を抱いた経験を持つ方は少なくありません。地理的にはるか遠く、沖縄や南国の海を思わせる景観が広がるこれらの島々は、行政区分上すべて「東京都」に属しています。
新宿の東京都庁から南へ約100kmの近海から、1000km以上離れた絶海の孤島まで、東京都が管轄する島しょ地域は広大な海域に広がっています。独自の生態系を持つ世界自然遺産や、火山のエネルギーを肌で感じる秘境、都心からわずか数時間でアクセスできるリゾートアイランドまで、多彩な顔を持つ島々の全貌と、実際の渡航計画に役立つ実践的な情報を整理してお伝えします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「東京の下の方の島」の正体は、伊豆諸島(有人9島)と小笠原諸島(有人2島)からなる「東京島しょ部」であり、すべて東京都の管轄である。
- 要点2:伊豆大島などへは高速ジェット船で約1時間45分、最南端の小笠原諸島(父島)へは定期船で約24時間を要するなど、島によってアクセス難度と移動手段が大きく異なる。
- 要点3:住所はすべて東京都でありながら、豊かな原生自然、独自の郷土文化、世界的なダイビングスポットなど、都心とは全く異なる非日常体験が味わえる。
【2026年最新】「東京の下の方の島」の正体とは?伊豆諸島・小笠原諸島の全貌
通称「東京の下の方の島」と呼ばれるエリアは、地理・行政上「東京島しょ部(とうきょうとうしょぶ)」と総称されます。太平洋上に南北約1200kmにわたって連なる島々で構成されており、大きく分けると「伊豆諸島」と「小笠原諸島」の2つのグループに分類されます。
東京都の総面積は約2194平方キロメートルですが、実はこの島しょ部を含めると、日本の排他的経済水域(EEZ)の約3分の1を東京都が支えている計算になります。普段私たちがイメージするコンクリートジャングルの大都会とは対照的に、果てしない青い海と手つかずの大自然が広がる広大なフロンティアです。
人が定住している有人島は全部で11島存在します。北から順に並べると以下の通りです。
- 伊豆諸島(9島):大島(伊豆大島)、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島
- 小笠原諸島(2島):父島、母島
さらに、一般の民間人は立ち入れないものの、日本の領土・海洋安全保障上の要衝である「南鳥島」や「沖ノ鳥島」、火山活動で知られる「西之島」や「硫黄島」などもすべて東京都に属しています。

主要11島へのアクセス&基本スペック一覧表|移動時間と運賃データ
東京諸島観光を計画する際、最も重要になるのが交通手段と所要時間の把握です。都心からの主な出発拠点は、船の場合は港区の竹芝桟橋フェリーターミナル、航空路の場合は調布飛行場および羽田空港となります。
| 島名 | 主なアクセス手段 | 最短所要時間 | 主な見どころ・特徴 |
|---|---|---|---|
| 伊豆大島 | 高速ジェット船/大型客船/調布便 | 飛行機で約25分(船約1時間45分) | 三原山の活火山景観、裏砂漠、椿 |
| 利島 | 高速ジェット船/大型客船/ヘリ | 高速船で約2時間25分 | 日本一の椿生産、巨樹の森、イルカ |
| 新島 | 高速ジェット船/大型客船/調布便 | 飛行機で約35分(船約2時間20分) | 白い砂浜、サーフィンの聖地、コーガ石 |
| 式根島 | 高速ジェット船/大型客船(新島経由連絡船) | 高速船で約2時間55分 | 海中露天温泉(地鉈温泉など)、リアス海岸 |
| 神津島 | 高速ジェット船/大型客船/調布便 | 飛行機で約45分(船約3時間5分) | 星空保護区、天上山トレッキング、透き通る海 |
| 三宅島 | 大型客船/調布便/ヘリ | 飛行機で約50分(夜行船約6時間30分) | バードウォッチング、溶岩景観、釣り |
| 御蔵島 | 大型客船/ヘリ(三宅島・八丈島経由) | 夜行船で約7時間25分 | 野生ミナミハンドウイルカと泳ぐドルフィンスイム |
| 八丈島 | 羽田空港便/大型客船 | 飛行機で約55分(夜行船約10時間20分) | 八丈富士、温泉巡り、黄八丈、島寿司 |
| 青ヶ島 | 八丈島より連絡船またはヘリコミューター | 八丈島からヘリで約20分(船約3時間) | 世界的にも珍しい二重カルデラ火山、満天の星 |
| 父島 | 定期船「おがさわら丸」(竹芝発) | 船で約24時間(空港なし) | 世界自然遺産、固有動植物、ボニンブルーの海 |
| 母島 | 父島より定期船「ははじま丸」 | 父島から船で約2時間 | ハハジマメグロ(固有種)、手つかずの原生林 |
| ※運航ダイヤや運賃は季節・気象海象によって変動します。詳細は各運航会社(東海汽船・小笠原海運・新中央航空・全日空・東邦航空)の最新情報をご確認ください。 | |||
【島別解説】絶景の秘境から世界遺産まで|東京の離島旅行の魅力
それぞれの島は成り立ちや文化が大きく異なり、訪れる場所によって全く異なる旅の体験が得られます。代表的な島々の見どころをピックアップして解説します。
伊豆大島|ジオパークの息吹と手軽な週末トリップ
伊豆諸島の中で最も本州に近く、面積も最大の島が伊豆大島です。伊豆大島アクセスは竹芝からジェット船で1時間45分と極めて快適。島のシンボルである「三原山」は現在も活動を続ける活火山であり、日本で唯一の砂漠表記を持つ「裏砂漠」では、まるで月面や異世界に降り立ったかのような黒い荒原の絶景が広がります。
新島・式根島・神津島|白砂のビーチと星空の世界
サーフィンのメッカとして国際的な知名度を誇る新島は、白く美しい砂浜とギリシャ神殿風の露天風呂が魅力です。その隣に位置する小さな式根島は、周囲約12kmのコンパクトな島内に、潮の満ち引きで温度が変わる野趣あふれる海中温泉が点在しています。神津島は「国際ダークスカイ協会」により星空保護区に認定されており、夜には息をのむような天の川を肉眼で鑑賞できます。
八丈島観光と神秘の二重カルデラ「青ヶ島行き方」
羽田空港から定期直行便が1日3往復就航している八丈島は、南国情緒と温泉文化が根付く人気の観光地です。ひょうたんのような形をした島には「八丈富士」がそびえ、郷土料理の島寿司や明日葉料理、伝統工芸の黄八丈など、充実した観光資源を誇ります。
そして、八丈島からさらに南へ約70kmの位置にあるのが、日本屈指の秘境とされる青ヶ島です。外輪山の中にさらに内輪山が存在する世界的に極めて珍しい「二重カルデラ」の地形を持ち、約160人の島民が暮らしています。
青ヶ島行き方は非常に難関として知られています。八丈島からの連絡船「くろしお丸」は黒潮の荒波と港の構造上、就航率が約50〜60%にとどまる日も少なくありません。確実に渡航するためには、定員わずか9名のヘリコミューター「東京愛らんどシャトル」の座席を確保することが極めて重要です。
小笠原諸島(父島母島)|24時間の船旅の先に広がる東洋のガラパゴス
東京から南へ約1000km。飛行場が存在しないため、移動手段は6日に1便運航される定期船「おがさわら丸」の片道24時間の航海のみとなります。一度も大陸と陸続きになったことがない海洋島であるため、独自の進化を遂げた固有の動植物が数多く生息し、2011年にユネスコ世界自然遺産に登録されました。
「ボニンブルー」と称される濃く透き通った群青の海では、高確率でイルカやクジラと出会うことができ、夜には光るキノコ「グリーンペペ」や満天の星空散歩が楽しめます。

日本の領海を支える極地の島|南鳥島・沖ノ鳥島の地政学的価値と役割
「東京の下の方の島」を語る上で欠かせないのが、一般の観光客は立ち入ることができない日本の最東端・最南端の島々です。これらもすべて東京都小笠原村に属しています。
南鳥島(日本最東端):東京から約1800km東南に位置する孤島です。気象庁や自衛隊の職員のみが交代で駐在しています。近年、南鳥島周辺の排他的経済水域の海底には、ハイテク産業や脱炭素技術に不可欠な超高濃度のレアアース泥が数百年分存在することが確認され、国家プロジェクトとしての試掘・採掘技術開発が精力的に進められています。
沖ノ鳥島(日本最南端):東京から約1700km南西に位置するサンゴ礁の島です。満潮時には海面上にわずか数個の岩が顔を出すのみとなりますが、強固な護岸工事によって保全されています。この小さな島が存在することで、日本は約40万平方キロメートル(国土面積を上回る規模)の排他的経済水域を確保・維持できています。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|「東京の島」の現場リアル
「東京都内だから」という感覚で訪れると、本土とのギャップに戸惑うことがあります。事前に知っておくべき現場の実態を整理しました。
1. 車のナンバープレートはすべて「品川」ナンバー
小笠原諸島や青ヶ島を走るすべての軽トラックや公用車は「品川」ナンバーです。また、郵便番号の上2桁は「10」から始まり、電話の市外局番も東京都の割り当てとなっています。行政サービス上は完全に都内ですが、生活感覚は完全な離島コミュニティです。
2. 「就航率」という天候の壁
本土と違い、島旅では「予定通りに帰れないリスク」を常に織り込む必要があります。特に台風シーズン(8月〜10月)や西風が強まる冬場は、海が荒れてフェリーが接岸できない「抜港(ばっこう)」が発生しやすくなります。スケジュールには常に1〜2日の予備日を持たせることが鉄則です。
3. キャッシュレスと医療体制の制約
近年は主要な飲食店や宿でPayPayやクレジットカードが使える店舗が増えたものの、個人商店や一部の交通機関、自動販売機では現在も現金払いのみの場面が多く残ります。島内には銀行の窓口がなく、郵便局のATMが唯一の現金引き出し手段となる場合が多いため、まとまった現金の持参が推奨されます。
【実態検証】利用者の生の声と現場目線で見えたリアル
実際に東京の離島を旅したトラベラーや島民の声を集約すると、独自のリアルな旅行環境が見えてきます。
旅慣れたリピーターからは、「大型客船の甲板で夜風に吹かれながらレインボーブリッジをくぐる瞬間は、羽田からのフライトでは絶対に味わえない旅情がある」「小笠原への24時間は最初は途方もなく長く思えたが、携帯の電波が圏外になり、デジタルデトックスをしながら読書や海を眺める時間は人生最高のリフレッシュになった」という高い満足度の声が寄せられています。
一方で、事前のリサーチ不足による失敗談も目立ちます。「レンタカーを予約せずに島に降り立ったら全滅で、起伏の激しい山道を炎天下で歩く羽目になった」「日曜日に営業している飲食店が島内に一軒もなく、昼食難民になった」「青ヶ島行きのヘリの予約が1ヶ月前の同日開始直後、数分で満席になり計画が頓挫した」といった事例です。交通・宿泊・現地移動手段の3点は、出発の数ヶ月前から同時並行で確保することが不可欠です。
【プロの結論】東京の離島旅行に向いている人・慎重になるべき人の判断基準
東京の島々は万人向けのパッケージツアー型観光地とは性質が異なります。ご自身の旅のスタイルに合わせて目的地を選ぶための明確な判断基準を提示します。
向いている人(最高の体験が得られるタイプ)
- 大自然と一体になるアクティビティを好む人:ダイビング、ドルフィンスイム、トレッキング、星空観察、釣りなど、自然そのものを遊び場にできる方。
- 日程の融通が利き、不測の事態を楽しめる人:船の遅延や欠航が発生しても、「延泊して島をもう一日満喫しよう」と前向きに切り替えられる柔軟性のある方。
- デジタルデトックスと静寂を求めている人:喧騒から完全に隔離された環境で、何もしない贅沢な時間を過ごしたい方。
慎重になるべき人(ストレスを感じやすいタイプ)
- 分刻みのスケジュールで行動したい人:交通網の乱れや店舗の不定休が許容できない過密日程の旅行には適していません。
- 都会と同等のフルスペックの利便性を求める人:24時間営業のコンビニや豊富なナイトスポット、高級ホテルチェーンのサービスを期待する方には不向きです。
- 重度の船酔い体質で長時間の船旅を避けたい人:調布や羽田から航空路が直行していない島(利島、式根島、御蔵島、小笠原諸島など)への渡航は、入念な酔い止め対策が必要です。
【東京の下の方の島】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:一番近い島と一番遠い島はどこですか?
A1:本土から最も近いのは「伊豆大島」(竹芝桟橋から約108km、高速ジェット船で約1時間45分)です。一般人が行ける有人島で最も遠いのは「母島」(東京から約1050km、父島経由で約26時間)となります。
Q2:旅行にパスポートや特別な手続きは必要ですか?
A2:すべて日本国内(東京都)であるため、パスポートは一切不要です。健康保険証や運転免許証など、通常の国内旅行と同じ身分証明書で問題ありません。ただし、南鳥島や硫黄島などの自衛隊管理拠点は一般人の立ち入りが禁止されています。
Q3:船酔いが極めて心配な場合、飛行機だけで行ける島はどこですか?
A3:「伊豆大島」「新島」「神津島」「三宅島」へは調布飛行場から新中央航空のプロペラ機が毎日就航しています。また、「八丈島」へは羽田空港から全日空(ANA)のジェット旅客機が直行運航しています。これら5島であれば、船に乗らずに空路のみでアクセス可能です。
Q4:青ヶ島へのアクセスが「日本一難しい」と言われるのはなぜですか?
A4:青ヶ島には飛行場がなく、外海に面した港は防波堤が作れない断崖絶壁のため、海のうねりによって定期船の就航率が極めて低いためです。唯一の安定した交通手段である定員9名のヘリコプターは予約が激戦であり、天候悪化時には数日間にわたって島が孤立することもあるためです。
まとめ:東京都の島々がもたらす唯一無二の旅体験と未来
「東京の下の方の島」という素朴な疑問の先には、首都・東京の知られざる広大さと、太平洋が育んだ圧倒的な大自然のパノラマが広がっています。大都会の日常からわずか数時間、あるいは1日の船旅に出るだけで、エメラルドグリーンの透き通る海や手つかずの火山カルデラ、固有の生態系と出会うことができます。
島旅を成功させる最大の鍵は、「現地の気象と交通インフラの特性を深く理解し、余裕を持った行程を組むこと」です。次の休暇には、パスポートのいらない東京都の秘境へ、まだ見ぬ絶景を探しに出かけてみてはいかがでしょうか。 (出典: 東京の下の方の島(Yahoo!ニュース))